1 日 時 平成12年4月26日(水) 10時~
2 場 所 厚生省共用第12会議室(別館7階)
3 出席者 藍委員、五十嵐委員、石綿委員、梅田委員、大池委員、佐藤委員、杉井委員、瀬尾委員、玉置委員(座長)、中西委員、藤井委員、松田委員、三井委員、渡辺委員
(厚生省)瀧口歯科保健課長
4 議 題
1
歯科技工士の養成について
2 その他
5 議事概要
・配付資料について、事務局並びに中西委員から説明が行われ、続いてフリートーキングが行われた。
6 主な発言
○ 修業年限を3年とした場合、どういう内容を教育内容として加えて行くべきかについても議論をしていくべきではないか。
○
歯科技工士学校を卒業し、免許を取得した者がかならずしも、すぐに適切な製作物の完成ができる
歯科技工士として、
技工所の即戦力となるとはかぎらない実状も考慮すべきではないか。
○ これから
歯科技工士の資格を取得しようとする者の教育を行っていると、学生を少しでも1人前の技術者として養成をしていきたいと願っているが、患者に装着できる技工物を作れるようになるには卒業してから3年以上かかるように思われる。教育により到達すべき目標をどこにおくかが必要ではあるものの、現行の修業年限2年で養成を行っていくのは難しいのではないか。
○
歯科技工士の直面する課題は、養成課程、試験制度、生涯研修の問題を含めながら、歯科医療経済にかかわってくる問題を総合的に勘案して、適正な
歯科技工士の需給バランスを踏まえつつ検討を行っていく視点になるように思われる。ただし、経済的な問題は、外すわけにはいかないが議論してもあまり結論を得られない課題のように見受けられる。
○ 修業年限を3年以上にすることが必要に思われるが、はじめに教育の制度を整理していくことが優先すべき課題ではないか。また、将来的には、
歯科医師の卒後研修のような制度を考えていくことも必要になってくるように思われる。
○ 良い
歯科技工士を育成することが最終的な目標となるが、
歯科技工士を養成していく上で必要とされる高度な知識や専門的な技能について具体的かつ詳細な検討が必要ではないか。
○ 大学で
歯科技工士を養成できる環境を整備し、研究的な要素を教育内容に加えていくことで、離職者を少なくできる余地があるのではないか。
○ 現在、
歯科技工士の養成所においては、2年間の修業年限により指定規則で規定されている2200時間をかなり越える時間数により教育がなされているが、内容としては、実技の割合が高いことから修業年限の延長を図る場合には、新たな学科目を導入しなくても実技の時間数を多くして対応することが望ましいのではないか。
○ 修業年限を3年以上とすることで技術の向上を図るという視点については、どちらとも言い難いのではないか。今までの養成制度でも優秀な
歯科技工士が従事しており、特にユーザーサイドで不自由はなかったという意見も認められるのではないか。
○ 現在の教育内容の枠組みの中で考えるのであれば、加えるべき内容と同時に削除すべき内容の精査が必要となるが、新たな教育内容として品質管理や
歯科技工所の経営管理に関する内容を加えることが望ましいのではないか。
○ 2年間で
歯科技工士としての技能を教育していく上で、現在も実習に多くの時間を要し、相当過密な授業が行われているが、緩和していく上では、内容の精査が必要であるが、状況によっては、修業年限を3年にすることも必要ではないか。
○
歯科技工士の教育には技工士の方もたくさん関係してご活躍ではありますが、非常勤等の形で歯科大学等の歯科医師が関与している場合が多いが、将来的には
歯科技工士が主体となって教育に従事する形態とすることが望ましいのではないか。
○
歯科技工士が主体となって
歯科技工士の教育を行うことができる環境を保持していく上では、高等教育的な養成システムを整備しておくことが必要ではないか。
○ 現状において
歯科技工士学校は過密なスケジュールで教育がなされており、
歯科技工士学校の場合、
歯科技工士試験の予備校化に至る状況が推察されるのではないか。
○ 難しい視点が含まれるとは思われるが、ユーザーの満足度等を踏まえながら、
歯科技工の質を評価する試みや先端技術の進歩に対応した技術を
歯科技工において位置づけしていくことが必要ではないか。
○
歯科技工士の場合は普通の大学教育とは違い技術・技能が重要であり、患者側としても知識よりも技術を重視する教育を求めているのではないか。
○
歯科技工物の評価を行うにあたっては、最終的にその技術を満足度だけでしか判断できないが、総合的に判断できるのは歯科医師であり、
歯科医師が患者と
技工士の間に立って、判断することになるのではないか。
○ いままでの議論を踏まえ、いままでの議論を整理していくため、作業委員会を設置することとする。委員長は渡辺先生にお願いし、石綿委員、大池委員、佐藤委員、藤井委員に作業委員会の委員をお願いすることとする。また、必要に応じて外部の識者に作業委員会の委員をお願いすることとする。