Top/磁性アタッチメント 磁性アタッチメント - Wiki //

【じせい ― 】

【目次】



【概要】

磁性アタッチメントは,磁石の吸引力を利用して義歯支台歯に連結する維持装置です。本品は,ネオジム系の希土類磁石を,耐食性に優れた高級ステンレスで被覆し,レーザ溶接によりシールした磁石構造体(magnetic assembly)と,それに吸着する磁性ステンレス製のキーパー(keeper)とからなるサンドイッチ型磁性アタッチメントです。口腔内においてもきわめて安定した性能を発揮する維持装置で,形状はコンピュータによる3次元磁場解析に基づいて設計され,小型でありながら約600gf(マグフィットEX600W),約400gf(マグフィットEX400W)の吸引力を発揮します。


【特長】

  1. 機械的維持装置のように,口腔内でアタッチメント本体が磨耗,破損,腐食する心配が無く,維持力が減衰していくことはありません。
  2. 小型であり,基本的にはどの部位の歯にも適用が可能です。特にスペース的に制限がある場合のために,より小型なマグフィットEX400Wを用意しています。
  3. 維持力は強力で,マフフィットEX600W・400Wのみでも充分義歯の維持・安定が得られます。
  4. 磁石の吸引力を利用しているため,着脱方向が厳密でなく,支台歯に無理な荷重(側方力・回転力)がかかりません。
  5. 技工操作(義歯の設計・製作)やチェアサイド操作が容易です。
  6. 義歯が複雑な形態とならないため,患者自身による着脱・清掃などのメインテナンスが容易です。
  7. 磁石構造体には突起を付与していますので,レジン床義歯への維持がより確実に行えます。


【用途】

【物理的性質】

製品名EX600WEX400W
吸引力610gf400gf
漏洩磁気(辺縁歯肉位置)0.008T(テスラ)0.003T(テスラ)
(※データは参考値)


【使用法】

  1. 適応症
    1. 本品は,原則として根面アタッチメントとして無髄歯に適用します。
    2. アタッチメントに必要な垂直間距離
      mag_ex.gif
      製品名前歯臼歯
      EX6003.8mm以上4.3mm以上
      EX400W3.3mm以上3.8mm以上
    3. 別売りのマグフィットEX600・400診断用ゲージを用いると,容易に判定できます。
    4. マグフィットEX600・400診断用ゲージは従来品(600,600S,400)のマグフィット診断用ゲージとは寸法が異なりますので,注意してください。*1
    5. スペース的に制限がある場合には,寸法の小さいマグフィットEX400W(吸引力:約400gf)を適用してください。
  2. 支台歯形成
    一般の根面板作成と同様な方法で支台歯形成します。
  3. キーパー根面板への鋳造による固定
    キーパーの吸着面が露出するように埋め込んだ根面板ワックスアップします。通法により埋没後,炉内係留時間を通常より15分程度長めに設定し,鋳造により固定します。根面板部の金属には,金銀パラジウム合金などの歯科用合金が使用できます。キーパー付き根面板鋳造後の酸浴処理には,ジーシーパラクリーンなどを使い,その製品の使用説明書に従い正しく行ってください。キーパー側面の金属棒は鋳造時にキーパーを埋没材に固定する維持棒で,屈曲することにより確実に固定されます。鋳造完了後は切断して根面板を仕上げます。
    キーパーの吸着面はできるだけ咬合平面に平行に設定してください。
    キーパーの吸着面を研磨する場合は,1200メッシュ程度の細かなエメリーペーパー(耐水性のサンドペーパー)を平らな面に置いて必要最小限にとどめて行ってください。過度に研磨すると吸着力が低下することがありますので,注意してください。また,ポイント類で研磨すると吸着面が曲面になり,同様に吸着力が低下しますので行わないでください。
  4. 根面板合着及び印象採得
    義歯印象採得は,キーパー付き根面板支台歯に合着した後に行います。欠損歯数が多く,義歯人工歯列に対してあらかじめアタッチメントの位置を決めにくい場合には,支台歯粘膜面を同時に印象採得し,根面板義歯本体を並行して製作するのが安全です。この場合には副歯型法を用います。
    試適,合着時に根面板がつかみにくい場合には,別売りのキーパーキャリアを用いると便利です。キャリア先端の磁石で根面板がしっかり保持でき,支台歯に置いた後は横にずらすことにより,簡単にはずせます。
  5. 義歯床完成
    咬合採得,ろう義歯試適は通法に従って行います。これらの操作は咬合床やろう義歯に,磁石構造体を仮着して行うと容易にできます。
    義歯床の重合時には,磁石構造体をそのままの位置に固定して重合操作を行っても差し支えありませんが,重合時の義歯床のひずみによりアタッチメント吸着面が離開するおそれがありますので,磁石構造体を除いて重合することをおすすめします。
    ※磁石構造体を固定したままでの200℃以上での加熱,及び電子レンジでの重合は吸引力が低下します。磁石構造体を除いて重合してください。
    ※レジン床での磁石構造体のスペースを確保するには,別売りのマグフィットEX600W・400W 石膏ダミーを使用してください。
    製品名EX600WEX400WEX600EX400600600S400
    色調ブルーブルーグリーンブラウングリーンブルーブラウン
    ※マグフィットEX600W・400W石膏ダミーは従来品のマグフィット用石膏ダミーとは寸法・形態が異なりますので,注意してください。
  6. 磁石構造体の義歯床への接着
    磁石構造体の吸着面以外の表面に,軽くアルミナサンドブラスト処理(50μm程度のアルミナ粉粒で2~3気圧程度)を行い,ジーシーメタルプライマーⅡなどの金属接着用プライマーを一層塗布した後,ジーシーユニファストⅡなどの常温重合レジン義歯床に接着させます。この操作は,通常,義歯装着後1~2週間して,義歯床が充分口腔粘膜に適合した状態を確認してから,口腔内で直接行います。なお,吸着面に過剰なレジンのバリを作らないために,義歯床の適当な部位にレジンの遁路を設けることをおすすめします。
    ※マグフィットは,磁石構造体とキーパーが密着していないと,強力な吸引力を発揮できません。
    ※ジーシーメタルプライマーⅡを塗布する前に,磁石構造体の吸着面以外の表面に必ずアルミナサンドブラスト処理を行ってください。この処理を行わないと接着力が低下しますのでご注意ください。
    アルミナサンドブラスト処理がチェアサイドでできない場合には,あらかじめ技工サイドでアルミナサンドブラスト処理及びメタルプライマーⅡの塗布を行い,常温重合レジンで一層コーティングしてください。


【注意事項】

【仕様】

  1. マグフィットEX600W・400W
  2. マグフィットEX600W・400W 磁石構造体単品
  3. マグフィットEXキーパー 600・400


【別売品】

  1. マグフィットEX600・400 診断用ゲージ
  2. マグフィットEX600W・400W 石膏ダミー
  3. キーパーキャリア(共用)
  4. マグフィットピンセット(共用)
  5. マグフィット歯ブラシ


【お願い】

magfit.jpg

※付属のマグフィットカードに必要事項を記入の上,患者さんへ渡してください。
※製造記号シールを製品ごとに添付しています。適応記録として,作成したマグフィット義歯に添付して頂き,セット後はカルテに貼付し,保管してください。












【製造元及び発売元】

【出典】

【サンプル】

15-1.jpg
15-2.jpg
15-3.jpg




【関連語句】

【カテゴリ】




*1 マグフィットEX600W・400W用の診断用ゲージにはそれぞれEX6EX4と表示がしてあります。
*2 マイクロ波重合法
*3 マグフィットEX600W・400Wの診断用ゲージにはそれぞれEX6,EX4と表示がしてあります。

添付ファイル: filemagfit.jpg 62件 [詳細] filemag_ex.gif 79件 [詳細]

トップ   編集 凍結 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2020-08-07 (金) 20:19:00