スプルー
最終更新日:2016-04-13 (水) 20:13:14
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[編集]概要
鋳型の空洞へ溶湯または樹脂が流れる路(湯道)をスプルーと呼び,原型へスプルーを付与するために使用する材料をスプルー線と呼ぶ。スプルー線を原型に植立して,鋳造物は埋没材で,義歯は石膏で埋没,硬化させる。鋳造物はリングファーネスで焼却,義歯は脱蝋することで空洞となる。スプルー線に必要な要件を以下に示す。
- 原型に付与できる:一般的に,原型材料にはワックスや樹脂が使用されるので,加熱できる素材が良い。
- 原型を確実に保持できる:埋没操作中に脱離,変形しないように,原型とスプルー線は大きな面積で付着しなければならない。
- 熱容量が小さい:鋳造物では,原型はインレーワックスの使用が多いため,熱的性質を考慮すると,スプルー線からの熱的変化の影響が少ないほうが良い。
- 焼却または除去が容易:埋没操作後は湯道となるように,除去または焼却が容易である必要がある。
- 適度な強さを具備する:埋没操作中に植立状態を保持する強度が必要である。
以上の点から,スプルー線には金属線,ワックス線,樹脂等が使用され,用途別に使い分けられる。金属線ではチューブ状にすることで,加熱によって原型へ植立する際の熱容量を減らすとともに,保持の強さを確保できる。なお,金属線のスプルーは直線でなければ除去できない。
[編集]出典
歯科理工学 (新歯科技工士教本)
[編集]関連語句
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